雨がしとしとと降る、紅葉も見頃になった日のお昼頃に、「雨はおひさまが泣いているんだよ。」と教えてもらったことがあります。
おひさまも、たまに悲しくなって泣いてしまう時があり、おひさまが泣くと、大人だけ悲しくなって、それ以外のみんなは、悲しいと思わないとのこと。なかでも草花は、晴れていても雨が降っても嬉しいそうで、こどもは雨の日は、特に嬉しくて喜んでしまうそうです。
草花は、晴れている日はおひさまの光で嬉しいし、雨の日はたくさん水が飲めるから嬉しいそうです。
こどもは、雨が降ると傘を差すことができるし、かっぱを着ることができるし、長靴を履くことができるから、いつもと違う特別な日で楽しい気持ちになるそうです。
- 傘を差せば、傘に当たる雨音を聞くことができます。
- カッパを着れば、傘からはみ出ても服が濡れません。
- 長靴を履けば、水たまりに入り波紋とたわむれることができます。
ボクは雨の日があまり嫌いではありません。小さい頃は身体が弱くて、雨に当たるとしょっちゅう風邪をひいていたそうですが、中学生くらいには丈夫になり、あまり(小さい頃と比べて)風邪をひかなくなりました。どしゃぶりの雨の日に、傘も差さずにびしょ濡れになるのは楽しかったです。
びしょ濡れになるのも好きですが、なにより雨の音を聞くのが特に好きなのです。街なかで聞く雨の音より、あまり車の走らない少し街から離れたところで聞く雨の音が好きです。雨の中、考え事をしながらノートにあれこれ書いている時間は、いつもと違う感じがして面白いものです。
- 傘に当たる「トッ、トッ」という音
- 水たまりに落ちるしずくの「トゥピン、チョパン」という音
- 地面に当たる「ザー」という音とその中の「ピチ、ピチ」という音
虫の音や雨音などを日本人は左脳で受けとめ、西洋人は右脳で聞くそうです。日本人は雨を言語脳で捉え「声」として聞き、西洋人は音楽脳で捉え「音」として聞くようです。これも面白いですね。※以下サイトにて、東京医科歯科大学の角田忠信教授の研究として掲載されていました。
JOG(240) 日本語が作る脳 (www2s.biglobe.ne.jp)
脳の働きについては、左脳と右脳に関してもまだまだ世界的に研究中なことが多く、はっきりと断言できないことが多いですが、雨音を声として聞くってすごくロマンチックで、素敵なことだと思います。
雨の音を聞くだけの面白いWEBサービスがありましたので、雨音がどんな声として聞こえるか、一度視聴してみるのも面白いかもしれません。
RainyMood.com: Rain makes everything better. (www.rainymood.com)
さて、話しは戻りまして、日本人の言語脳、擬音語は、文化としてとても素晴らしいものだと思います。ボクが、日本語は美しいと感じる部分でもあります。そんな日本語の中でも、ボクが昔読んだ本で、非常に感銘したものがあります。こどもちゃれんじのこちらの本です。
読み聞かせプラスコース「えほんばこ 2・3さい」 (kodomo.benesse.ne.jp)
文:おおたか静流 (sizzle-ohtaka.com)
絵:エム ナマエ (www.emunamae.com)
おおたか静流さんの文章で特にすごいと感じたところが、カエルの鳴き声を「ころらっぷ ころらっぷ」と表現している部分です。たしかにカエルって「ゲロゲロ」なんて鳴いてないと思い、いつも何を聞いていたのだろうと反省しました。
せっかく雨音や虫の音を「声」として聞くことができるのに、何年もちゃんと聞いていなくてもったいなかったと感じたので、これからは、もっともっと自然の「声」を楽しみたいと思います。
しかしながらこの絵本、一般に販売されていないのが非常に残念です。もし販売されていたら、1ダース購入して、友人の子供たちへプレゼントしまくるのに。
今日もまとまりの無い日記ですが、結論としては、いつも当たり前と思っていることでも、視点を変えてみると学ぶことも多いということです。表現ひとつとってみても、「普通の表現」から「美しい表現」になることも多いかと思います。
ボクも「おひさまが泣いている」といった表現や、「ころらっぷ」のような美しい擬音語の表現ができるようになりたいです。
ちなみに、白鳥の鳴き声は一般的には「ガー、ガー」と言われていますが、「ホゲー、ホゲー」と鳴いていると思います。これは特に自信ありです。以下の動画は温泉に入っている白鳥の鳴き声です。ぜひ「ホゲー」を聞いてみてください。